本に関するコラム

読書することでもたらされるメリットとは

読書するメリット

読書をすることでさまざまなメリットを得ることができます。読書のメリットは幅広く、多くの人に何らかのメリットが得られるでしょう。
読書がもたらすメリットを紹介しますので、気になるメリットがあれば読書を始めてはいかがでしょうか。

語彙力・文章力が養われる

本を読むとたくさんの言葉がでてきます。知っている言葉だけではなく知らない言葉も出てくるため、必要に応じて調べることもあるはずです。
知らない言葉を調べることで自然とたくさんの言葉が見についていきます。
同時に、良い文章に触れることで、文章力が磨かれていくといわれています。
読書によって高められた語彙力や文章力には、企画書・資料、メールなどビジネスシーンで活かせるかもしれません。
多くの言葉を知り、使える言葉が増え、論理的な文章のコツが身についていくため、分かりやすい文章が書けるのです。
分かりやすい文章が書けるようになれば、仕事上の色々な場面で活かすことができ、信頼にもつながります。
読書を通じて身につけた語彙力や文章力は、色々な場面で役立つでしょう。

思考力が見につく

読書をすることで思考力も高められます。思考力は考える力です。自分で考えることは大切なことであり、思考力が低下すると病気のリスクも高くなるといわれています。
読書を通して思考力を見につけ、様々なことに対して考えられるようになれば年齢問わず大きなメリットになるでしょう。

コミュニケーション能力の向上

日常生活を送るうえで大切な能力の一つがコミュニケーション能力。
相手との会話でどれだけ自分の思いを届けられるかというのは、良い人間関係を作っていくうえで非常に重要です。
コミュニケーションを上手にとるには、言葉を操る力が必要不可欠です。それは、言葉を認識する能力や、言葉を表現する能力を意味します。
言葉をうまく操るには、自分の考えや気持ちを、適切に言語化することが必要です。
小説といった物語作品では、登場人物の気持ちが文章で書かれ、実際に発言したセリフも文章で書かれています。
その人物がどのような風に感じているか想像し、その気持ちをどうやって相手に伝えるかを意識しながら読むことで、言葉を操る方法を学び、コミュニケーション能力を高めることが可能です。

新しい価値観が得られる

現代において多様な価値観を知っておくことはとても大切です。これまで常識だと思われていたことが突然失われることもある中で、古い価値観にこだわっていると時代に取り残される恐れがあります。
また、グローバル化が進むにつれて、他国の習慣や文化を理解することが、今後ますます求められています。
移り変わる現代社会を生き抜くには、常に新しい情報や価値観を学んでいかなければなりません。
本には多様な情報を得ることができます。自分が知らなかった物事や考えもしなかった思想など、そこから得られるものは様々です。
本の中に記されている価値観を学ぶことは、大きな財産になるでしょう。

情報編集力を磨く

私たちはテレビやネットなど、日常的に情報を享受するばかりになってしまっていますが、与えられた情報を自分なりに組み合わせて、新しい一つの情報を作るスキルを磨かなければなりません。
これは色々な方法で鍛えられますが、その中でも分かりやすい例が読書です。
本を読んで得た情報を鵜呑みにするのではなく、他の本や自分の経験などを組み合わせて、自分なりの意見を作り出す情報編集力を磨いていきましょう。
情報編集力を磨くことで、未知の問題に直面したとき、手持ちの情報を使い解決できるはずです。

ストレス発散になる

読書はストレス発散に最適な方法のひとつです。読書は物語の一部に入り込むことで、一時的に現実世界を忘れることができます。
そのことで、現実世界で抱える不安や悩みから解放され、ストレス発散になるわけです。
常に不安や悩みを抱えているということは、ストレスが溜まる要因になります。読書によって一時的にでも解放されることは大きなメリットといえるでしょう。
そして、精神疾患に対して有効といわれる読書療法というものがあります。

読書療法(ビブリオセラピー)とは

書物による病気の治療法として、医学では患者に治療過程で読書させることを、こう名付けました。そのままカウンセリングの領域でも用いられています。
人々が抱える問題の解決を読書で援助する技法を意味し、欧米ではセラピーの訓練プログラムとして確立されました。
本が精神によいというのは古代からあり、古代ギリシアのテーバイにあった図書館のドアには「魂の癒しの場所」と記されていたそうです。
文献によると16世紀のフランスの医師であり風刺作家だったフランソワ・ラブレーは、患者に与える処方箋に、文学書を書き添えたと伝えられています。
20世紀半ばには読書療法が精神療法ないしカウンセリングの具体的な一つの技術として再認識されます。
2013年にイギリスでは政府公認で、医師が精神疾患の患者に対して薬ではなく、本を処方するシステムが始まりました。
医師が患者の症状に適した本を処方し、患者は図書館でその本を借りるというものです。
イスラエルでは、読書セラピストが国家資格になっており、音楽療法や認知療法などと組み合わせて取り入れられています。

日本ではどうしてもセラピーとしての読書というよりも、勉強や娯楽のための読書という認識が強く、読書療法が普及しているとはいえません。
しかし、2021年に「心と体がラクになる読書セラピー」という本が出版されて以来、日本でも認知度が徐々に上がってきています。

読書療法の方法とは

読書療法には色々なパターンがあり、読書会のように皆で読む集団療法というパターンがあれば、カウンセラーが読むパターンもあります。
イギリスやイスラエルでは、読書会が盛んに行われているそうです。
イギリスだと、その日に読み進められる量をその場で配布し、ファシリテーターが読み聞かせをし、呼んでもらった部分に関する内容について意見交換をしていきます。
本の内容に対してなので、自分の意見がいいやすく、意見を皆に聞いてもらえるので、気持ちが落ち着く方が多いそうです。
もちろん、ひとりで本を読んで自己と向き合うというものもあり、自分の好みでいいとされています。

読書療法に適した本とは

自身の悩みに重なる1冊を見つけるのが理想的ですが、どうやって選べばいいのかわからないという方は多いと思います。
読書療法に適した本とは以下のパターンが適しているとされています。

  • 自分のことをもっと知りたいときに読む本
  • 心の栄養を蓄えたいときに読む本
  • 現実逃避したいときに読む本
  • 「~べき」という価値観から解放されたいときに読む本
  • 心が疲れた時にメンタルについて考える本

このような本は絵本や詩集、俳句集、児童文学、哲学書などがあり、漫画でもかまいません。
内容としては暗めの話しから始めるといいでしょう。落ち込みが回復につれて、刺激的な本を読んでいくといいかもしれません。
一方、残酷なシーンが多い作品は避けましょう。残酷なシーンに対して無意識にショックを受ける可能性があるからです。

本はどのくらい読めばいいのか

読書に関するメリットを見て、何冊くらい読めばいいのだろうと思うかもしれません。社会人になってから知識量を増やすために読書を始めた方も多いでしょう。
文部科学省によると1ヶ月の平均読書量、小学生が7.5冊、中学生が2.5冊、高校生が1.5冊というデータが出ています。
時間にすると書籍が26分、雑誌が24分の計49分というデータもあります。
さらに、1ヶ月間の読書量を年代別にみるとおおよそ1~2冊のため、日本人の年間の平均読書量は12~13冊程度でしょう。
しかし、読書は3年300冊を読んだあたりから内容が自分の言葉になり始めるといわれています。
とはいえ、月に1冊で考えると300冊は膨大な量なので、どうやって手をつけていいのか困ってしまうでしょう。

ではどうすればいいのかというと、手当たり次第に読む「乱読」です。毎日服を選ぶような気軽さで本を読んでみましょう。
しかし、手当たり次第に読むのは身につかない気がするかもしれませんが、最初は興味のあるものからでいいのです。
出勤時にはSF小説を読み、退勤時はビジネス書を読む、寝る前に科学本を読むという感じで、色々なジャンルを並行して読むことで、本を読む習慣を作ります。
本を読むのに疲れたら、別の本に切り替えるのもいいでしょう。これを繰り返していると読書をする力が鍛えられ、次第に習慣化していきます。

本を読むのが苦にならなくなったら自分好みの本やジャンル、文体、著者などが分かってくるでしょう。そうして読んだ本が300冊になるころには自分の言葉で思考を整理する力が身につくはずです。

効果をより引き出す読み方とは

読書には様々な効果がありますが、その効果を大きく引き出すには、読み方を工夫することが大切です。
同じ本を読んだとしても、読み方のポイントを意識できるかどうかで効果に違いがでてきます。
読書が習慣化できたら試してみましょう。

目的を持って読む

考えずに読書を進めていると、内容がうまく理解できなことがあります。本から得た情報や知識をどのように役立てるのかイメージができていないため、重要な箇所が掴みにくいのです。
効果的に読書をするには、読もうとしている本に対して、どのような目的で役立てたいのか考えてから読み始めます。そうすると習得したい知識やどの情報が役立つのか判別しやすくなり、読書した内容が上手く整理できるようになっているはずです。

メモを取る

読書の目的が学ぶことなら、メモを取ることで効果を高められます。
メモを取ろうとすると、キーワードや抜き出し内容を理解しなくてはなりません。その上で自分の言葉でまとめ直すのです。理解が不十分だとできない作業のため、メモを取ることでより深く学べます。
ただし、メモを取りながらの読書は意識が分散してしまい集中できないでしょう。そこで便利なのが付せんです。気になる箇所や重要な箇所に付せんを貼り目印にします。
切りのいいところで付せんをもとにメモをまとめると、読書に集中しやすくなります。